2011年9月8日木曜日

【大島俊一さんトークセッション】終了いたしました

9月7日には、本展関連企画のトークセッション第一弾として、写真家の大島俊一さんの被災地報告を開催しました。予想以上に多くのご参加を得ることができました。

大島さんは地震の翌日に、ガソリンと必要な物資、車両が通行できなくなった場合のためのバイクを積んで、福島に入られました。ガソリンが尽きるまで3日間取材をした後、いったん東京に戻って、ガソリンをかき集めて再度被災地へ。そうしてくりかえし取材をされ、先週も行かれたそうです。ご報告を一部ご紹介します。

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地震と津波によって破壊された瓦礫の下に、まだ生存者がいるかもしれないのに、放射能汚染のため避難しなければならなかった。
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原発事故の不安、先行きの見えなさを抱えた避難所生活。何もかも奪われたという怒りよりも、今この状態をどうにかしてほしいという思い。同時に、失ったものがすべて帰ってくることはないだろうというあきらめ。
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取材された日が、自分の誕生日であることを、大島さんと話しながら思い出した小学生は、今いちばんほしいものは、という問いに、「仮設に当たること」と答えた。
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人恋しげに寄ってくる、牛や猫たち。
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道路の状況や、首都圏からの距離などからなかなかボランティアも入らなかった地域では、地域住民が自分たちの手で避難所を運営したり、地域の会社や商店が商品を物資として無料で提供したり、避難所での生活が難しいと施設にとどまっている障がい者に物資を運んだり、など、地域の支えあいで乗り切る姿もあった。
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お話のあとは参加者の方々からの質問にお答えいただいて、取材のご苦労などもうかがうことができました。
「現地の人とお話ししながら見てこられたことの報告だったので、説得力があった」というご感想をいただきました。
そのほかのご感想も一部ご紹介します。

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日本が “福竜丸” と “福島” も含めて何度も放射能の災難を浴びても、 “福々” と災い転じて幸いとなれる力があることを、大島さんの写真を見て信じている。(匿名希望)

避難区域の内外を問わず、今、どのような日常が営まれているのか。何を食べ、何を飲み、何を想い…こうした催しに少しでも足を運ぶことで、自分の想像力を失わないようにと思っています。(林さん)

今、私たちが何をすべきなのか、何ができるのかを考えさせられる時間でした。(匿名希望)
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ご来場ありがとうございました。

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